小さな部品が命を守る ― リテーナークリップの正しい位置とは?
08.25.2025 | カテゴリー, カスタマーサービス部門, Miho Downese's Blog

今回は、お子様をカーシートに座らせる際、何気なく使用している小さな部品。『リテイナークリップ』についてご説明します。ハーネスをバックルに留めた後、お子様の胸当たりにカチッと留める部品です。
カーシートの安全性を最大限に発揮するためには、リテーナークリップは必ずアームピットレベル(脇の下の高さ)に合わせることが重要です。この「アームピットレベル」が守られていないと、衝突時にハーネスが肩からずれてしまったり、体が前に抜け出してしまう危険が高まります。
一見小さな部品ですが、その位置がわずか数センチ違うだけで、お子さんの命を守る力は大きく変わります。このリテーナークリップの正しい位置と理由、そして安全に装着する方法を解説します。
アームピットレベルに合わせる理由
リテーナークリップは、カーシートのハーネスを正しい位置に固定するための部品です。衝突時にハーネスが肩からずれないようにし、力を胸や肩の骨格に分散して守ります。位置が低すぎるとお腹へのダメージ、高すぎると首や喉への圧迫の危険があります。
ベルトが広がらないようにするため
シートベルトの肩ベルトは、子どもの小さな体では左右に開きやすいです。
胸の真ん中(脇の下の高さ)にクリップを置くことで、ベルトがしっかり正しい位置に固定されます。体の強い部分に合わせるため
お腹や首はとても弱いですが、胸(胸骨のあたり)は強い骨で守られています。
クリップが胸の高さにあることで、事故の衝撃が胸に分散され、より安全になります。上すぎても下すぎても危険
・首の近く → 首を圧迫して危ない
・お腹の近く → 内臓を強く押してしまう
このような理由から、「アームピットレベル(脇の下レベル)」が一番安全な場所なのです。
基本理解
- 目的:ハーネスを肩から胸の正しい位置にキープする
- 正しい位置:アームピット(脇の下)と同じ高さ、胸の中央
- 間違った位置のリスク:
- 低すぎ → サブマリン現象で体が抜ける、お腹への圧迫
- 高すぎ → 首・喉への圧迫
正しい方法
- 子どもをカーシートに座らせる
- ハーネスを肩に沿わせて装着
- ハーネスをしっかり締める
- クリップを脇の下の高さまでスライド
- 最後にもう一度位置を確認
※冬場は厚手の服を脱がせてから装着させましょう。位置ズレ防止になります。
結論
リテーナークリップはアームピットレベルが唯一の正しい位置です。
たった数センチの違いでも、安全性は大きく変わります。
毎回のお出かけ前に「クリップは脇の下!」を確認する習慣をつけましょう。
国家認定CPSTダウンズ美穂/認定番号:T832156
※この記事は、カリフォルニア州の規制に基づいて書いています。