意外と知らないバッテリー(12V)の仕組み

01.29.2018 | カテゴリー, カスタマーサービス部門

プリウスには駆動用バッテリー(別名ハイブリッドバッテリー)と12Vバッテリー(AUXバッテリー)の二つのバッテリーが有ります。

12Vのバッテリーはハイブリッドカーでなくてもすべての車に付いています。

今回は身近だけど案外知らないバッテリーについて書いてみます。

バッテリの中は希硫酸が入っています。それから陽極板(+)と陰極板(-)に分かれています。化学反応で電気を取り出します。(よく端子部分が青いこなを吹いているのはシール部の不良により中の希硫酸が上達して出てきて乾いて結晶になったものです)
アンチモン(猛毒)を含有したペースト状の鉛を使っています。

低アンチモン鉛合金の格子体を持つものや、陽極版の格子体に鉛カルシウム合金を使ったメンテナンスフリーのものなどがあります。電気自動車やハイブリッドバッテリ-には電極版にニッケルの多孔質金属や水素吸蔵合金などを用いています。

バッテリは6つの部屋(セル)に分かれていて、直列に接続されているので、一つのセルが2,13ボルト(セル電圧)で、合計で大体13ボルト弱になります。

電解液(希硫酸)は放電すると、水と硫酸鉛になります。水が増えていくので、希硫酸の比重が下がります。こうなると起電力が少なくなって、始動困難(俗にいうバッテリ上がり)となります。

バッテリは走っている時には充電されるのですが、これも化学変化で充電されると陽極板(+)が二酸化鉛、陰極板(-)が海綿状鉛になり、電解液が希硫酸になります。充電されると水素が発生します。水素は可燃性ガスなのでここに火花が出ると爆発します。バッテリを充電している時には(走行中でも)水素が発生するので、火気厳禁です。

常に化学変化を繰り返していくのですが、充電を繰り返すうちにサルフェーションという現象を起こして(活物質が結晶性硫酸鉛になる)充電が出来なくなってきます。こうなるとバッテリの寿命になります。

バッテリというのは自己放電をします。放っておくと局部電池が出来たりバッテリ表面の湿り気によってリークしたりすることで電気が減っていきます。自己放電は満充電に近い時や、暑い時に多くなります。また日数が増すにつれて一日当たりの放電量が多くなります。バッテリの容量の定義や、放電率、放電終止電圧(10、5ボルト)など、他にもいろいろありますが、一つプリウスが一般の車と違うことは

一般の車の場合バッテリーの力を使ってエンジンを始動する際にスターターというものを使って回しますが、プリウスの場合はシステムをオンするためと、ある程度の補機部品(ラジオや、メーター、室内灯、ヘッドライトなど)を作動させるためにのみ使います。

エンジンを始動させるには大きな電力を必要としますが、プリウスでエンジンを始動しるのはトランスアクスルからの動力で、これはハイブリッドバッテリーの電力を使いますので普通車と比べて使える寿命は長いと言えます。

そして、普通車と違いバッテリーが後ろの室内トランクにあるので、エンジンからの熱や水分、汚れなど外的要員による不具合も起こりにくい設計となっているとも思います。

プリウスのバッテリーはプリウス専用設計で他車への使用はできません。

その分汎用性がないので値段は少し高いですが、当店では性能のよい日本製のトヨタ純正部品のみを使用しています。

これにより部分の不良による不具合を防いでいます。

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